大人の発達障害者の病院探し編 ~良い医者探しと精神科医の実態について思う事とか~
記事の結論
発達障害や鬱に関する診断は対処療法的な所があるので、こんな風になってくれたらよいのになあという妄想。あとはどういう風に病院選びをすればよいかとかについて少し経験談を。
挨拶
皆さんこんにちわ。何度か精神科をとっかえひっかえしている管理人です(今回は5回目の精神科探しです・・・)
発達障害の診察を改めて受けてみて、日本の精神科の診療は対処療法的な気がしたので、通院の流れとか、思った事とかを書き留めます。
記事の内容
だいたい以下の構成になってます。
通院
通院のきっかけ
数年前から何件も精神科を転院して、ADHDの診断は既に受けてました。ただ、アスペルガーとか二次障害やらもあるような気がしていたので、一体自分の症状の原因がなんなのか知りたいなあというのが今回の通院のきっかけ。
今まで通ってた精神科医は簡単なテスト(DSM-5、ICD-10等)と成育歴のヒアリングだけで発達障害(ADHD)の診断してくれていたので、心理テスト1やカウンセリングを通じてより詳しい症状を知りたいなと。
今回は知名度が高く、初診もすぐ受け付けてくれて、臨床心理士も揃っている、精神科では有名な新宿の某大手病院に行ってみました。
綺麗な待合室と知られざるWAIS3
院内は、医者・看護師・事務員の方の数が多く、広くて清潔感のある待合室で、印象は凄く良い。待ち時間も余り長くなく、安心感のある気分で診察室に入る。
入ってから一通りの問診を済ませつつ、さっそく担当医に今回の要望を伝えると衝撃の一言が。
管理人「WAIS検査やカウンセリング等を通じて自分にどんな発達障害・二次障害2が併発しているのか明確にしたいですが、そういうのってお願いできますか」
担当医「WAIS検査って何?」
医者の仕事はあくまで症状に対する処方
「WAISやってないの・・・?ていうかこの人WAIS知らないの・・・?」という焦りを押さえつつも、改めて
- 既に抗鬱剤、コンサータ等を飲んだことがある
- ただ、効果の有無が良く分らない3
- ということで、心理テストやカウンセリングを通じてきちんと今抱えてる問題(どんな発達障害があり、今どんな二次障害を併発しているか)を分析してほしい
という旨を伝えると、
「うーん、それはご期待に沿えそうにないですね」
「基本的に精神科の治療は患者から説明された症状に対して対処(薬物療法や、認知行動療法)するものですし」
「特にうちの病院は初診受付可で誰でも気軽に来れるというのが売りなので」
「まあ、どの症状かどうかをそこまで深堀するとなると、発達障害専門の病院に行くことになると思いますけど、そういった所は何週間、何か月先まで予約で一杯だと思いますよ」
診察室を後にしつつ今までの通院歴を振り返る
そっか・・・と思いつつも、診察室を後にする管理人。
要望は受け入れてもらえなかったものの、担当医は良い人だったと思う(さすがにWAIS知らないのは精神科医としてはあれなのかなあと少し思ったけど)
ただ、今回に限らず、今まで通院してきたどの精神科医も症状に対処する薬を処方してくれるだけで、発達障害患者の抱える課題について網羅的に分析してくれていない。
今までの精神科医も、寝不足ですって言ったら寝不足の薬を、鬱っぽいっていったらとりあえず抗鬱剤をという感じで、問題の根本である発達障害を指摘してくれる医者はいなかったし、逆に、発達障害の疑いが強いんです、って言ったらすぐに薬を処方してくれた。
なので今回は、自分の病状を網羅的に分析してくれそうな医者と臨床心理士両方揃っている所を選んだ訳ですが、結局うまくいかず。残念です。
日本の発達障害診療について考える
何の生産性もないんですが、なんかこれって制度がおかしいよなあと思ったので、日本の精神科医の診療について思う所を書きとめます。
問題点
日本の発達障害診療の方法だと、症状の原因追究が不十分だと感じてます。
まず、本来あるべきと考えている治療の流れとしては以下の通り。
- 症状のヒアリング
- 症状の原因となる病気の特定
- 症状への対処療法と病気への根本療法
ですが実態は、2.のプロセスが抜けていて
- 症状のヒアリング
- 症状への対処(薬物・認知行動療法)
という実態が多いと感じています。これには、診療時間が足りないという量的な原因と、網羅的に症状を把握しようという意識がない(そういうガイドラインになってない)という質的な原因があるかと思いますが、いずれにせよ以下の様な問題が生じます。
問題点
誤診
症状が一緒でも、原因によって必要な治療は異なります。例えば、典型的には双極性障害の抑鬱期と鬱病は症状は似通っていても異なる治療法が必要です。 www.skincare-univ.com
その他にも、適応障害やパーキンソン病等、鬱病と誤診されやすい病気はたくさんあります。
見落とし
症状そのものへの対処ができたとしても、症状を作り出した根本原因への対処が出来ていないと意味がありません。典型的には、ADHDの二次障害である鬱病に対して抗鬱剤だけ処方しても、結局不注意等の問題は解決されず、また鬱病になってしまっては意味がありません。
どうするべきか
症状から病状を特定するまでのプロセスにもっと時間をかけるべきだと思います。精神科医がもっと一人当たりにかける時間を増やすとか、臨床心理士によるヒアリング時間を増やすとか。
具体的にどれくらいの時間をかけるかというと難しいですが、少なくとも、精神科医が30分前後ヒアリングして抗鬱剤を処方するみたいな処方は無理があると思います。
アメリカだと、ADHD等発達障害の診断は臨床心理士でもできるそうなので、日本もそういう形に近づけるのが良いんじゃないかと。
アメリカで心理学の勉強をしている友人からは、ADHDで困ったらまず心理士の所にいってカウンセリングを受けさせてから、必要なら医者を紹介する、という風に、病状の特定と薬物療法を実施する役割がある程度分離しているようです。
まとめ
言いたい事をまとめると以下の様な感じですかね。
じゃあ僕らはどうすれば良いのか
対処療法的に診断してくる医者が多い以上、こちらで良い医者を見つけるしかありません。
これについては、未だに僕も見つけられていないのでうまく意見は言えないんですが、今までの経験上
- 診療時間が短い、簡単に抗鬱剤を出す
- 患者の話を否定する等、態度が高圧的
- 薬についてのリスクをきちんと説明してくれる
といった特徴のある医者は避けた方がいいかと。1.については、初診なら30分以上はかけてくれるところが良いと思います(10分ほどで薬出しちゃう人も結構います)。
2.については、患者の話に共感できないとか、不機嫌になるとか、決めつけてくるとか、嫌な思いをさせられる医者も結構いました(本当に精神科医かと思うような人格の人もいます)。
3.についても、きちんと説明してくれる人がいいです。精神系の薬の中には副作用で死に至るようなやつもあります。
私も、マイスリーという超メジャーな睡眠薬を飲んで危険な目にあった事があります。
具体的には、
- 睡眠薬なのに気づいたらジョギングしたくなって夜中に街中をジョギングしだす
- LINEで意味不明なメッセージを友人に送っている
といった、半ばシャブなんじゃないか?と疑いたくなるような副作用なんですが、不眠を訴えるとまっさきに候補に挙がる超メジャーなお薬です。山田、田中クラスのメジャー睡眠薬です。
こんなメジャー薬物でも危ないくらいなので、慎重に事前説明してくれるお医者さんを選んだ方が良いでしょう。
感想
なんか発達障害の医者探しって本当に大変なんだなあって書いて整理していて改めて思いました。 診断に時間をかけれないという事情も分かるんですが、精神系の薬は脳に直接作用する物。診断についてはもっと時間をかけて丁寧に行う様になって欲しいなあと思います。
投資信託と保険はどっちから買えばいいの?
記事を書くきっかけ
この前銀行に行ったら保険と投資信託を勧められました。
前職で稼いだなけなしの貯金に目を付けるなんてさすがです。抜け目ない人達ですね。
まあ、せっかくなのでお話しを聞いてみたんですが、幾つか疑問点が湧いてきたので、
「結局、最初に買うならどっちがいいのさ?」
というのが良く分らなかったので、色々調べてみました。
疑問点
どっちの方がもうかるの?リスクは?
保険の方が安全なイメージだけど、インフレ対策ならかえって投資信託の方が安全なのでは?
大まかな違い
投資信託のメリット
- 自分で株式を売り買いするよりローリスク
- 保険より利回りが良い
- インフレに強い
- 基本的にはいつでも売却可
デメリット
- 損する可能性がある
- 手数料がかかる = 長く持たないと割高に
投資信託って?
証券会社さんに自分の変わりに投資してもらう事。
例えば、
- アメリカ株が上がりそうだから株式に投資したいけど、どの銘柄に投資したらよいかわからない・・・
- 日本の国債と安全な株式にバランスよく投資したいけど、どう配分したらよいか分らない・・・
そんな人のために生まれた金融商品です。運用してもらうので、その分手数料がかかります。
損するかもしれないので、その分利回りも保険より配当(利息)が割高です。まあ、自分で株を売り買いしても損するかもしれないので、そういうイメージです。
但し、投資信託の組み合わせにもよりますが、基本的には自分で銘柄を選ぶより安全(値動きが少ない)です。選ぶ銘柄にもよりますがリーマン級のショックがない限り、買値の半分になったとかはそうそうないでしょう。
また、株式や債券が元になっているので、インフレになるとその分値上がりします。
保険のメリット
- 損しない(満期まで持った場合元金を下回ることはない)
- 節税効果がある
保険のデメリット
- インフレに弱い
- 低利率
その名の通り保険です。何かあった時のために備えて買うものです。養老保険とか、生命保険とか色々ありますが、積み立て型の生命保険の場合、満期まで持つと利息と合わせてお金が返ってきます。
例えば、
毎月10,000円積み立てると、20年後には積立額の20%増しで帰ってきますよ~
といった具合。
しかも、満期まで持てば絶対損しない、しかも、節税効果と利息が付いてお得・・・というのが銀行さんの理屈。こういうふうに聞くと、まるで魔法の商品みたいで早く投資したくなりますね。利回りは、20年以上持つと1%くらいのものが多いみたい。
あと、節税効果ってやつなんですが、これは、毎年積み立てた分の一定額が所得から一定金額の積み立てを控除することで、その分節税ができる、という事です。
簡単に言うと、毎年保険に積み立てた分の一部と同じ金額だけ税金をはらわなくていいよ~という事になります。
こう聞くと結構すごそうですが(多くの場合、利回り20%以上になるので・・・)、平成28年4月1日現在だと、適用限度額が8万円なので、そんなに金額は大きくないです(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1140.htm)。
例えば、税率20%の人が20年で500万積み立てたいと思った場合、税率20%の人とかだと毎年1万6千円儲かることになります。500万投資して32万儲かるとすると、20年の利回りはだいたい0.32%になりますね。(この計算式は時間価値を考慮すると厳密にはちょっと違うんですが、まあだいたいそんな感じということで)
0.32%を高いか低いかと感じるかは人それぞれですが、20年拘束と考えるとなんともいえないですが、ちょっとごまかされてる感じがしました。
また、だいたいの定期は5年以内に中途解約すると損するので、その期間資金を拘束されるというデメリットがあります。また、物価の価値に左右されず一定金額が必ず返ってくるので、インフレに弱い、と言われています。
結局最初に買うならどっち?
結論から言うと、今なら最初に保険を買うよりも投資信託を買う方が安全な気がします。(当然、狙ってる利幅や、持ってるほかの資産にもよりますよ!)
得られる利率はそんなに変わらないし(ものによりますが)、投資信託の方が額面上損する可能性はあるんですが、一番の理由は、投資信託ならいつでも手放せるからです。
まず、得られる利幅はどちらもそんなに変わらないと思います。
まず、利率を考えると、保険に加入すると20年以上で利回りがだいたい1.5%から2%(節税効果も入れて)くらいなのに対して、投資信託もローリスク・ミドルリスク債の利回りはそれくらいに収束すると思います(買うタイミングや売るタイミングにもよりますが)。
ただ、投資信託はいつでも手放せるのに対して、保険は手放せません。ぶっちゃけ、インフレかデフレになるかはわかんないですが、少なくとも保険は5年程度は資金拘束される、そして、投資信託なら、満期までならいつでも解約できる。
なので、自分で手放すタイミングを選べる分、投資信託の方が良いのでは?と感じました。もし僕なら、インフレ、デフレ対策として定期・投信、保険は掛捨で入って節税効果だけ狙います。掛捨てだと損するんですが、その分資金を拘束されない、つまり、投資チャンスが増えてインフレリスクに備えられるので・・・
まあ、一番大事なのは「投資は自己責任」という姿勢だと思うので、きちんと情報を吟味して、自分で判断しましょう。
*大事な事ですが、投資は自己責任で!別にトランプバブルの相場で投資信託が買い時とか言ってるわけじゃないですからね笑